ドラマ「ブラックリスト」の衣装チーム:レッドの衣装は高級ブランドの特注だった!

「ブラックリスト」の衣装は、コスチュームデザイナーであるクリスティン・ビーン(Christine Bean)が務めています。
彼女のインタビュー記事があったので、翻訳します。
とても長い記事で、前半は彼女のキャリア構築などの話だったのでここは割愛。ドラマに関する部分をまとめました。
このブログでは、『ブラックリスト』に登場する英語フレーズの解説、詳しいあらすじ、次回エピソードの予告を紹介しています。
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Photos:NBC
レディントンは、「信じられないほど裕福な犯罪者」というキャラですが、いつもコート、帽子、小物を組み合わせた完璧なファッションですよね。このキャラについて、お聞かせください。
ジェームズ・スペイダーと話し会った結果、レディントンの衣装は、「非常にファッショナブルなのだけど実用的にしよう」ということになったの。
彼のワードローブは非常にハイエンドなのだけど、それぞれに実用的な工夫がされているんです。
たとえば靴は、イタリア製で、美しい革に細工がしてあるんだけど、ラバーソールだとかね。
レディントンのコートはロロ・ピアーナのもので、最高級のカシミアウールなのだけど防風・防水仕様。でも、ポケットがたくさんあってフードは着脱可能なので実用的でしょう?
エピソードはいろんな場所で撮影されるので、それに対応できる服装なのです。
洋服をいろいろ組み合わせられるように、そして繰り返し使えるように、基本的なカラーパレットを決めています。
また、レディントンの衣装で気をつけているのは、彼がFBIエージェントよりも目立つような色使いをすること。
FBIエージェントに埋没しないようにね。
彼のワードローブはエピソードにも出てきますよ。
「ウージン」ではフェルトの中折れ帽を買っています。これは、後で着用しています。
また、「フレデリック・バーンズ」には、テーラーショップで採寸するシーンがありますね。
採寸している人は、レッドのスーツを実際にすべて仕立てている担当者なんですよ。
レディントンのスーツのデザインを始めるときは、いつもニューヨークのガーメント地区にあるBeckenstein Fabricsで生地を入手します。
それから、Holland & Sherryのショールーム。
下襟の形、ポケットのスタイル、ベスト、パンツなど、細かい仕様から生地を選ぶときもあります。
レディントンのスーツ、ベスト、パンツの仕立てはすべて、ブルックリンのMartin Greenfield Tailorに協力してもらっています。
靴、ネクタイ、ソックスはポール・スチュアート、ゼニア、Saks Fifth Avenueのものを使っています。
コートは、マンハッタンのロロ・ピアーナ。
帽子はJJ Hat Center。カスタマイズが必要な場合はWorth & Worthを使います。
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次はエリザベス・キーンについてお聞きします。彼女は、強さと弱さを併せ持ったキャラですよね。彼女の衣装についてはどうですか。
エリザベス・キーンの衣装は、危険な仕事をするキャリアウーマンと、妻で母親になる可能性もある女性という2つの面を際立たせようと思いました。
仕事では捜査官なので、暗い色のテイラードスーツ、
ジュエリーは結婚指輪だけの最小限。
走ったり、拳銃のホルスターを身に付ける必要があるので、パンツスーツとローヒールのブーツがユニフォームのような感じでしょうか。
家では、もっとソフトで女性らしい面を出します。
ロマンチックな花柄、レース、パステル色など、FBI捜査官とはまったく別の面を出します。
FBI捜査官のリズは、セオリー、Tahari、Reiss、ヘルムート・ラングなど。
プライベートでは、アンソロポロジー、Zara、Rag & Bone、レベッカ・テイラー。
それから、ローカルのセレクトショップなどのものを使っています。
エキストラやゲスト俳優などの衣装、各国の要人やテロリスト役、海外ロケなど、ものすごい数の衣装を管理していらっしゃるのですよね。エピソードごとにギアを入れ替え、ロケ地を調査して生地を入手して・・・このような大規模なタスクをどのように管理しているのですか?
幸運なことに、素晴らしい衣装チームがうまく連携しています。
通常は1週間に1話撮影しますから、合間に次のエピソードの準備をします。
犯罪現場の写真を撮影し、何度も試着をして、その合間にミーティングをこなします。
私1人ではとても対応できないので、私がいなくても仕事がまわっていく仕組みを作っていますよ。
ですから私は、チームのメンバーそれぞれに絶大な信頼を置いています。
たとえば、前回のエピソードはドイツで撮影したのですが、ティアンドル(ドイツの民族衣装)が次の日の朝までに10着必要になったんです。
そこで、すぐアシスタントにリサーチさせました。
その結果、バイエルン地方のティアンドルという民族衣装を持っている女性をマンハッタンで見つけることができました。
その方は、ティアンドルをたくさんスーツケースに詰めてオフィスまで持ってきてくれました。
それから、上海でもロケがありました。
上海には露天商がたくさんあるのだけど、女性たちは日差しから肌を保護するアームカバーを着用していたんです。
そのアームカバーをオンラインや店舗で探したのですが、見つかりませんでした。
困った状況を見かねた仕立担当者が、古い防護服を切って使い捨てのアームカバーを作ったんです。
これはほんの小さなことですが、ショーに付加価値を与えていると思います。
衣装チームのメンバーそれぞれがクリエイティブで豊かな発想があります。
だからこそ、「ブラックリスト」で求められるニーズに応えることができるのだと思います。
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