ブラックリストシーズン2第18話の詳しいあらすじ「ヴァネッサ・クルス」

*** ネタバレの内容を含みますのでご注意ください ***
このブログでは、『ブラックリスト』に登場する英語フレーズの解説、詳しいあらすじ、次回エピソードのあらすじ推測を紹介しています。
関連記事やほかのエピソードの記事もご覧ください!
シーズン1の記事一覧は、こちらから
シーズン2の記事一覧は、こちらから
シーズン3の先取り情報は、こちらから
『ブラックリスト』(原題:The Blacklist)シーズン1第18話「ヴァネッサ・クルス」(Vanessa Cruz)
ホテルで殺人事件発生
ホテルの一室。
バスタブでリラックスする男に、女(クルス)がキスしている。背中には羽のタトゥーがある。
間もなく、男が苦しみ出す。
「サリンジャーさん、苦しいの?」と言いながら、女は男のラップトップを操作し、送金している。
やがて男はバスタブに沈んでいく。
女はドレッサーでカツラを取り、シャワーを浴びる。
背中の羽のタトゥーが流れていく・・・。
アビーのアパート
化粧を落としてカツラを取り、別人のようになったクルスが、アビーのアパートを訪ねる。
クルスはシカゴへの出張から帰ってきたことになっている。
2人は出会ったばかりだが、意気投合しあっという間に親密になった(女性のゲイカップル)。
(Photo: SuperDramaTV、左がクルス、右がアビー)
「出張はどうだった?」というアビーに、「いつもと同じ。あなたは?」とクルス。
アビーは上司のことを愚痴る。上司のカールトンによるセクハラに悩んでいるのだ。
クルスは「人事に訴えるべきだ」とアドバイスする。
引き出しを開けながら、「ここは自由に使っていいわ」と言うアビーに、「ここに住もうかな・・・」とクルス。
パスポートを要求するトム
リズ(メーガン・ブーン)が借りているモーテルの一室。
リズが帰ってきたら部屋にトム(ライアン・エッゴールド)がいたのだ。
リズに「パスポートを返してくれ」と頼んでいるが、パスポートはFBIの証拠として押収されている。
「あなたには感謝しているけどムリ」というリズに、「追われているんだ、パスポートさえくれれば二度と表れないから!」と声を荒げる。
そこに、レッド(ジェームズ・スペイダー)とデンベ(ハイシャム・トーフィーク)がやってくる。
お互い銃を抜くが、トムは出て行く。
レッドは「トムには関わるな」を釘を刺し、「仕事の話をしよう」という。
レッドが提示する次のターゲットは、富裕層を憎む女だった。
オオサカ、チャップマン、コンウェイという3人の男が犠牲になっているという。オオサカとチャップマンは殺害され、コンウェイは懲役30年で服役中だ。
そして、昨夜ホテルでサリンジャーという男が遺体で発見された。彼もベンチャー企業を経営する金持ちだった。
服役中のコンウェイ
リズとレスラー(ディエゴ・クラテンホフ)が刑務所に向かう。
コンウェイは、「無実だ、ハメられた」という。
愛人として半年付き合った女が突然姿を消し、その3日後に逮捕された。
自分のPCから北京行きの航空券が購入され、ダミー会社を使った書類が偽造されていた。
あまりに用意周到で巧妙であるため、弁護士も歯が立たなかったのだ。
コンウェイは、「女のせいで280人の年金がすべて失われた」と語る。
レッドの運命を決める投票
ある駐車場。
ロジャー・ホブスがレッドに、投票日が決まったことを知らせる。
(Photo:SuperDramaTV)
亡きアラン・フィッチの秘密結社のメンバーが、投票によってレッドへの対応を決めようというのだ。
ホブスは、「局長に票が傾いている。カギを握るのはジャスパーだが、脅しには屈しない。フルクラムを持っているならば証明しろ」という。
レッドはジャスパーに会うことにする。
(アラン・フィッチとフルクラムについては、アラン・フィッチについて知っておくべき7つのポイントをどうぞ。)
次のターゲットを狙うクルス
高級なオフィスに、エグゼクティブが座っている。
アビーにセクハラをしている上司、カールトンだ。
カールトンこそ、クルスの次のターゲットだったのだ。
カールトンのPCにメッセージが入る。
アビーになりすましたクルスからだ。
「ホテルで会いましょうよ」とチャットで挑発する。そして、「デスクの一番上の引き出しを見て」とメッセージを送る。
カールトンが引き出しを開けると、ホテルのキーと黒いマスクが出てきた。
指定の時間通りにホテルに行き、黒いマスクをかぶるカールトン。マスクをかぶっているので何も見えない。
(Photo:SuperDramaTV)
アビーになりすましたクルスは、カールトンに手錠を掛け、ろうそくをたらす。
期待に胸を膨らますカールトンだが、クルスはカールトンの「証拠」を集めると、そのまま部屋を後にする。
FBIの解析
リズ、レスラー、アラム・モジタバイ(アミール・アリソン)、サマル・ナヴァービ(モズハン・マーノ)の4人が集まっている。
机の上には証拠ボックスがたくさん載っている。
一連の事件については、弁護士、探偵、警察などのプロ集団が操作しているにも関わらず、犯人の情報は断片的で、身元を特定するものは出ていない。
ところが、アラムは断片的な顔写真や指紋を合成できないか、と考えた。
鑑識にいる友人の力を借り、解析して合成してみた結果、1人の女性が浮かび上がった。
「ヴァネッサ・クルス」だ。
母親が住むニュージャージーの自宅に、リズとレスラーが向かう。
リズとレスラーの聞き込み:病気の母
クルスの家に到着すると、病気の母親が出てきた。
(Photo:SuperDramaTV)
娘は死んだという。
インサイダー取引がバレて自殺した夫、ヘルナンデスの後を追ったらしい。死体は出ていないが、「生きているならば私を放っておくはずがない。優しい子だから」と泣く。
母親は、クルスの生命保険で生活しているという。
アラムとサマルの調査:FBI
クルスの保険の線から調査してみると、ニセの保険会社、つまり棚会社だった。
棚会社とは、合法的な会社を設立し、何年も棚上げしておく。
その間、法人税を支払うことで信用を上げ、犯罪の資金洗浄に使うのだ。
リズ、棚会社を探るためにレッドとトムを使う
棚会社を売る人間からクルスに近づこうと考えたリズは、レッドに情報提供を求めた。
ところが、「フルクラムと引き替えだ」という。
「政府要人を危機に陥れる可能性のあるものを、FBI捜査官としては渡せない」とリズは応じず、決裂。
レッドから情報を引き出せなかったリズは、「棚会社の情報との引き替えにパスポートをあげる」とトムに取引を持ちかける。
トムには心当たりがあった。
レッドとホブス、裏工作
ホブスはジャスパーを呼び出す。
「何の用だ」といぶかるジャスパーに、「フルクラムを持つレッドは脅威だ。君が投票の行方を握っている」とホブスは言うが、「私は局長寄りだ」と譲らない。
そこにレッドがやって来る。
「あなたの方がリーダーにふさわしい」と、局長の暗殺をほのめかす。
ジャスパーはニヤリとし、レッドが差し出した手を握り、握手する。
トムのおかげで棚会社の情報をゲット
トムが案内した場所は、無数の電話が設置された部屋だった。
(Photo:SuperDramaTV)
電話番をしている女性はトムを見ると、「久しぶり、ビリー!」という。古い顔なじみのようだ。
そして、なんとか彼女からクルスの住所を聞き出すことに成功した。
取り急ぎ、レスラーに伝えるリズ。
帰りの車中、トムはリズに「レッドは危ない」と警告するが、「危ない男だが、道徳規範がある。それに、私にはウソをつかない」というリズ。
トムはリズに夢を語る。「ミクロネシアに行く。ダイビング天国なんだ。そこで船を買って、チャーター業をするよ」というトム。
「泳げないでしょ?」とリズは返すが、「習うよ」とトムは言う。
FBIのチーム、クルスの部屋に踏み込む
クルスの住所にFBIのチームが踏み込む。
そこには、毛髪、血液、唾液、糸くず、タバコの吸い殻、さらには銀行や病院のデータが整然と整理されていた。
(Photo:NBC)
すべてクルスの被害者のものであり、クルスはこれを現場の偽造証拠として使っていたのだ。
リズ、トムにパスポートを渡す
クルスの情報をつかむことができたので、リズは約束通りトムにパスポートを渡し、車から降りる。
(Photo:SuperDramaTV)
トムは後を追い、「ボクのような人間でも、人生をやり直すことはできるかな?」と問いかける。「正直になれる?」とリズは聞く。
「結婚生活は、すべてが演技ではなかったはず。「本当」も多かった。だから見破れなかった。あなたは、プロファイリングの失敗例よ」というリズだが、トムは「ボクにとっては成功例だ。一瞬でも人生をくれた。愛する人も」とほほえむ。
パスポートの入手先を質問するリズに「ベルリンだ」とトムは答えるが、リズは信用せず、去ろうとする。
「それだけは言えないんだ」というトムに、「正直にならないと。泳ぎを習いたいんでしょ?」とリズは言うが、「・・・船を買うよ」とトムははぐらかす。
あきらめたように、リズはトムにキスする。
「これはなに?」と聞くトムに、「さよならよ」と言って去る。
(Photo:NBC)
局長、ホブスに報復する
ホブスが、局長とジャスパーに呼び出される。
(Photo:SuperDramaTV)
ジャスパーの告げ口で、裏工作がばれてしまったのだ。
局長は怒り心頭だ。
「メンバーに加えてやったのも取り立ててやったのも私だ。政府の取引、シルバーストーン、許認可、すべてだ。用意してある車で空港へ行け。それでおしまいだ」と言い渡す。
詳細を解明したFBI
レスラーとリズは、コンウェイに話を聞きに再び刑務所へと向かう。
自分をはめた女が、実はヘルナンドの妻だと知り、驚くコンウェイ。
2007年、インサイダー取引に皆もが見て見ぬふりをしていた中、ヘルナンデスだけは買収に応じようとせず、内部告発しようとした。その結果、殺されてしまった。
そして、ヘルナンデスの殺害に関与していた1人が、当時上司だったカールトンだったのだ。
クルスとアビー、ホテルでお祝いを計画
レストランで待つクルスの元に、アビーがやってくる。
「カールトンのことを弁護士に話した」というアビーに、「ホテルでお祝いしましょう」と喜ぶクルス。
突然、アビーはクルスに「愛してる」という。
上司のセクハラを訴える背中を押してくれたことに感謝しているのだ。
クルスは、純粋なアビーを騙している罪悪感にさいなまれるが、それでも複雑な表情で「私も愛してるわ」という。
いよいよターゲットに手をかけるクルス
カールトンのPCに、アビーになりすましたクルスからチャットメッセージが飛び込んでくる。
前回放置されたので気乗りしないが、「楽しいでしょ?」と言われ、指示された通り、8時にホテルへと向かう。
(Photo:SuperDramaTV)
カールトンが部屋に入ると、女がいた。アビーではない。銃を持っている。
女(クルス)は「ヘルナンデスの恨みを晴らしに来た」と、計画を話し始める。
「不倫中のアビーがあなたの横領に気付き、口止め料を要求する。アビーはセクハラで弁護しに相談している。そして、あなたはアビーの護身用の銃でアビーを殺すのよ」と。
「アビーはとてもいい人。お人好しで、人を疑わない・・・」と言っているところにアビーがやって来る。
カツラをかぶったクルスと、裸で横たわるカールトンを見て、状況がまったく飲み込めないアビー。
そこに部屋の電話が鳴った。FBIからだった。
リズとレスラーが踏み込むが、そこにはアビーが呆然と立っていた。「恐ろしい罪を犯した、と言っていた」とアビー。
クルスはホテルの裏口からこっそり脱出し、姿を消した。
FBI、クーパーの部屋
ハロルド・クーパー(ハリー・レニックス)の部屋にリズがいる。
「カールトンはヘルナンデス殺害で起訴され、無実の者は釈放された」というクーパー。
部屋の隅に杖が立てかけてあるのを見て、「杖が要らなくなったんですね?!」と喜ぶリズ。クーパーはにっこりし、穏やかな空気が流れる。
クーパーは、「レッドには常に目的がある。今回の目的は何だったのだろう?」といぶかるが、リズにもレッドの目的がわからない。
空港にて
クルスが空港のラウンジにいる。
そこに、キャプラン(スーザン・ブロマアート)がやってきた。「あなたはFBIに追われている。このまま逃亡を続けるか、依頼人に頼るか」と選択を迫る。
依頼人とは、もちろんレッドだ。
トム、リズに真実を語る
トムがリズをある場所に呼び出した。
「正直になれと言われたから」と、トムは「パスポートをくれたのはレッドだ」とぶちまけてしまう。
秘密結社、いよいよ動く
レッドにジャスパーから電話が入る。
「投票が終わった。君の狙い通りに動いたよ。将来について3人で話そう」というが、レッドは信じない。
投票が完了した後、ロジャー・ホブスが電話をよこすはずだったが、電話がないのだ。恐らく殺されてしまったのだろう。
いよいよ、秘密結社の手がレッドに伸びる。
リズ、レッドにフルクラムを渡すが・・!
トムの話の内容にショックを受けたリズは、レッドに真実を確かめにいく。
「イエスかノーで答えて」というリズに、状況を察知したレッドは、「トムを雇って君に関わらせたのは私だ」と打ち開ける。
ショックを受けたリズはフルクラムを差し出し、「これが欲しいんでしょ!早く持っていって!」と取り乱す。
説明させてくれというレッドに、理由なんてどうでもいい、とリズ。
(Photo:SuperDramaTV)
そのとき銃声が響き、レッドが倒れる。
機敏にフルクラムを確保し、援護するデンベ。
レッドは道に横たわり、大量の血液が流れている・・・。
(Photo:NBC)
スポンサーリンク
トリビア
局長役のデヴィッド・ストラザーンの台詞に「シルバーストーン」がありますが、これは、デヴィッド・ストラザーンがが出演した「ボーン・シリーズ」(ボーン・アルティメイタムなど)に登場するミッション(?)の名称らしいです。
「キャシアス」と「ルビコン川」
ジャスパーとレッドが局長について話す場面で、パッとわからない部分があったので調べてみました。
レッドはジャスパーに、「局長よりもあなたの方がリーダーにふさわしい」といいます。
ジャスパーは、「では君の役割は何だ?キャシアスか?」と聞きます。
キャシアスは、ジュリアス・シーザーの暗殺をブルータスにそそのかした人物なのでした。
局長がシーザーならば、ジャスパーはブルータスとなり、なるほどその通りですね。
これに対してレッドは、「いや、ルビコン川だ」と言います。
ルビコン川とは、共和政ローマ末期にイタリアと属州ガリアの境界になっていた川です。
この川より内側には軍隊をつれてはいってはいけないとされ、違反すれば反逆者として処罰されました。
シーザーは、大軍を引き連れてこの川を渡りローマに向かったのです。
「賽は投げられた」という言葉は有名ですが、シーザーが元老院令を無視してルビコン川を渡ったときに叫んだ言葉だそうです。
このことから、もう後戻りはできないという覚悟をして重大な決断や行動を行うことを、「ルビコン川をわたる」といいます。
ちょっとした感想
最後ホテルで、クルスがアビーのことを表現するシーンで
クルスShe’s so innocent, so unsuspecting Just like…
アビーは純粋で人をすぐ信じるし、まるで・・・
「まるで・・昔の私みたい」と言いたかったんじゃないかな。
こんな根っからの悪人になれないクルスを、レッドはどう使うのでしょうか?楽しみですね~。
海外ドラマに登場する日本人の名前って、「どうしてそれを選んだの?」と思うことが多くないですか?
今回は「オオサカ」というおじさんが登場しました(私、父が大阪出身だし自分も大阪で育ったので愛着あるのです)。
そういえば『NCIS LA』に日本のやくざが登場したときも、確か組織名が「オリガミ」だったと思う・・・。
サウンドトラック/音楽/挿入歌
このエピソードの英語表現はこちらをご覧ください。
『ブラックリスト』に関する記事一覧はこちら:
シーズン1の記事一覧は、こちらから
シーズン2の記事一覧は、こちらから
シーズン3の記事一覧は、こちらから
シーズン4の記事一覧は、こちらから