スコーピオンシーズン1第2話の詳しいあらすじ「バイオハッカー」

*** ネタバレの内容を含みますのでご注意ください ***
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『SCORPION/スコーピオン』シーズン1第2話「バイオハッカー」(Single Point of Failure/ シリーズ通算2)
1994年アイルランド
算数の授業を受ける少年ウォルター。
先生は6つの整数を黒板に書いて「4で割れる数は?」と質問する。ウォルターは、「何でも4で割り切れる」と小数点までの答えを言う。そして不機嫌な先生に、「条件指定がなかったから」と言う。授業が終わり、「見下しているな、けしからん」と先生にたたかれそうになる。
その時、火災警報が鳴り、姉のメーガンがウォルターを教室から連れ出す。
警報器を鳴らしたのはメーガンだった。「いつか必ず恩返しするよ」というウォルター。
事件発生
「スコーピオン」の倉庫の2Fにいるウォルター・オブライエン(エリス・ガベル)。
現在姉のメーガン・オブライエン(カミーユ・グアティ)が入院している介護施設からの手紙を読んでいる。
メーガンは多発性硬化症の闘病中で、病状を知らせる手紙だった。「進行すれば全身不随のおそれ」と書いてある。
1Fに降りるウォルター。メンバーが集まっている。郵便で初仕事の小切手が届き、メンバーに配る。
ラルフ(ライリーB.スミス)を連れたペイジ・ディニーン(キャサリン・マクフィー)が入ってきて、「ラルフの熱が下がらないので学校を休ませた」と言う。
ラルフを見てウォルターは、「ラルフは健康だよ。体温計を操作したんだろう。学校嫌いなんだ」と説明する。
レーン州知事の自宅
ウォルターにケイブ・ガロ(ロバート・パトリック)捜査官から電話があり、「レーン州知事に会え」という指示がある。
自宅に向かうと、マスクを装着したケイブが出てくる。CDC(アメリカ疾病予防管理センター)が部屋を隔離していた。
注記:CDC(アメリカ疾病予防管理センター):犯罪捜査ドラマでは「ウイルス攻撃」を題材にしたエピソードがよくありますが、このような場合に出動するのがCDCです。
州知事の娘であるヘレナは、謎の熱病で瀕死の状態だった。ベッドに横たわるヘレナを見て、幼い頃、病気の姉がベッドにいたシーンを思い出すウォルター。
CDCでさえウィルスを特定できず、唯一陽性反応が出たのは普通の風邪だった。
臓器の破壊が進みつつあり、あと1日もつか、という状態だった。
一方ヘレナのPCの画面には、「娘の病気はお前のせいだ」という謎のメッセージが連続して表示されている。
PCもウィルスメールに感染していたのだ。
NSAなどがウィルスの特定を試みたが、15カ国を経由しており、送信元を特定できない。
「感染したのはヘレナと彼女のPCだけ」という状況からウォルターは、ヘレナ専用のウィルスが原因なのでは、と考える。
つまり、人体へのハッキングだ。そしてこれは、ウイルスを作りだした人物を特定しない限り治せないことを意味した。
ウィルスメールの発信源を特定
倉庫にヘレナのPCを持ち帰り、ウィルスを解析するが、なかなか進まない。
犯人は、ヘレナのDNAを入手し、遺伝子の欠陥を突くウィルスを開発したようだ。
つまり、犯人はコンピュータと生物物理学の専門知識を持っていることになる。
行き詰まり、イライラしてマグカップを割って2Fへと姿を消すウォルター。その後をペイジが追う。
(Photo:SuperDramaTV!)
「感情的になっている。朝から変だったけど、何があったの?」と聞くペイジに、「幼い頃の姉の病気を思い出した。今は治ったから大丈夫。でも当時のボクは無力だったんだ」と語る。
ウォルターが呼ばれて1Fに降り、残されたペイジは、介護施設からの手紙を見つけ、読んでしまう。
1Fでは、PCをミラーリングしたところ、パターンがあることがわかった。
そして、「この手口を使うハッカーを知ってる」というウォルターと伴に、チームはハッカーのアジトへと向かう。
ハッカーのアジト
現場に踏み込むと、大勢のハッカーが作業していた。トビー・カーティス(エディ・ケイ・トーマス)はその中から、不審な行動をしている男を特定し、問いただす。
男は、「ネット上で取引した。支払いは私書箱を使った現金。ウィルスメールは全部で4通作った」と告白。ヘレナ以外の宛先は3人の子供であり、その親は全員がブラクスコ製薬の社員だった。
これを知事に報告すると、知事がかつてこの製薬会社の危機管理部門にいたことと、SMA(脊髄性筋萎縮症)の臨床検査が打ち切りになったことがわかった。
犯人は、SMAの患者に関連し、さらに遺伝子解析装置を持っている人物だと考えたチームは、治験データの収集を製薬会社と裁判所に掛け合う。
ところが、それぞれ12時間、24時間を要し、到底間に合わない。そこでウォルターたちは、製薬会社への侵入を試みる。
製薬会社は堅牢なセキュリティで保護され、ハッキングは不可能だった。
そこで、紙に印刷された患者名簿を入手することにした。
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治験データを求めて製薬会社へ
製薬会社に侵入してデータを盗むことにしたウォルターたち。
ペイジは子持ち、ゲイブは捜査官、ウォルターは誘導係、トビーとハッピー・クイン(ジェイディン・ウォン)は陽動、というわけで、潜入はシルヴェスター・ドット(アリ・スティダム)が担当することになる。
いずれにしても、100ページ以上をその場で記憶できるのはシルヴェスターしかいない。
自信がないシルヴェスター・・・。
製薬会社は厳しいセキュリティで保護されている。入館には社員証が必要だ。
ネットワークは堅固なファイアウォールで守られている。
そこでウォルターは、近所のサンドイッチ屋のウェブサイトにハッキングし、トロイの木馬を仕込んだクーポンを掲載した。製薬会社の社員がクーポンをダウンロードすると、クーポンはファイアウォールを通過する。そこから社内ネットワークにアクセスする作戦だ。ウォルターは人事部のデータから、ジェドという社員(中間管理職で高級車を所有)のデータにアクセスして社員証を偽装した。
ケイブは知事に進捗を報告する。そこにペイジがやってきて、ウォルターの姉がいまだ闘病中であることをそっと告げる。
製薬会社の駐車場でジェドを足止め
製薬会社の駐車場にいるトビーとハッピー。
シルヴェスターが侵入している間、ジェドをできるだけ長く足止めしなくてはならない。
(Photo:SuperDramaTV!)
振られた婚約者に未練がましく電話するトビー。そんな彼にハッピーは、「彼女は戻らない、早く気付け」という。
ハッピーとトビーは、ジェドが所有する高級車をナンバーから特定し、わざと突っ込んだ。
想定通りジェドが駆けつけてきて、カンカンに怒るが、婚約指輪の日焼け跡からこの男が離婚したばかりだということを見抜いたトビーは、「離婚した?植毛してる?」などと言って足止めする。
シルヴェスターが製薬会社に侵入
偽造した社員証で侵入したシルヴェスターを、ウォルター・オブライエン(エリス・ガベル)がデータ保管室へと誘導する。
シルヴェスターは、2008年1~8月に治験に参加した全患者の名前を記憶する。汗だくでがんばるシルヴェスター。
ところが、ジェドが駐車場から戻ってきてしまう。異常を察知した警備員がデータ保管室へと向かう。
「早く逃げろ」というウォルターの指示に、シルヴェスターは慌ててしまう。
目の前には「バイオハザード」マークが付いたドアがある。
「そこに入れ」とウォルターは言うが、潔癖症のシルヴェスターはどうしても入れない。
やっと入ったものの、「不潔だ!」と言って、ウォルターの指示通りに動けない。
(Photo:SuperDramaTV!)
「トイレよりきれいよ。セーターを脱いで手に巻き付けて」というペイジ・ディニーン(キャサリン・マクフィー)のアドバイスに従い、やっとドアを開けたシルヴェスターは、東側のドアを開けて建物の外へ。車でピックアップされ無事に脱出した。
トビーとハッピーも現場を後にする。
犯人の特定
スコーピオンの倉庫に戻ったメンバー。
治験参加者のリストから、犯人と関連がある人を特定しようとしている。
「最も多くを失った人を探そう」というトビーのアドバイスに基づいて、患者を絞り込んでいく。
すると、ロバート・リクターという人物が浮かび上がった。彼は、娘を持つシングルファーザーであり、治験中止により2010年に娘を失っている。理科大学で微生物学の教授であることから、ウィルスの製造も可能だ。
リクターの教授室
リクターのPCには遺伝子配列データが保管されていた。そのデータをCDCに送り、解毒薬の作成を依頼。ほっとするメンバー。
ところが、PCには5番目のターゲットの配列データが保管されていた。
なんと、州知事の遺伝子データであり、彼の弱点である心臓のカリウムチャネルを狙ったウィルスが製造されていた。
州知事を狙うリクター
州知事に連絡をしたがつながらない。GPSで知事の車を追跡すると、マリーナビーチプラザにいた。リクターは、「解毒薬がある」と知事をおびき出したのだ。
プラザ内を探す警察とチーム。
2人を見つけたが、その瞬間にリクターが噴霧器でウィルスをまいた!
とっさにウォルターは「雨だ!」と言い、そばにあったものに火を付けてスピリンクラーを作動させる。
すべてがずぶ濡れになるが、州知事は無事で、リクターは逮捕された。
一方、CDCは送られたデータを元に解毒剤を製造、子供たちも助かる。
ケイブの過去
メンバーは倉庫へ戻る。ケイブはリクターを連れて2Fへ。
ケイブは電話の内線ボタンを押してしまったことに気付かず、リクターとの会話が1Fにいるメンバーに聞こえてしまう。
ケイブは、「病気の子を見守る気持ちはよくわかる。手を握り、感触を記憶するんだ。忘れないように。しかし、どうにもならないことは受け入れなければならない」としみじみ語る。
リクターは「私の苦しみを知るべきだ」と反論するが、「誰も悪くないんだ」とケイブは言う。
1Fでこの会話を聞き、しんみりするメンバー。
姉の病気を気遣うペイジにウォルターは、「どんな問題にも解決法はあると思っている」と言う。
そしてシルヴェスターに、「さっきは声を荒げて悪かった。君は勇敢だったよ」というと、「ぼくたちだろ?」とにっこりするシルヴェスター。
1Fに降りてきたケイブとチームに対して、ペイジが「ラルフに望遠鏡を買ったので、屋上でバーベキューをするから来てね」と誘う。
初仕事の報酬の使い道
シルベスターは教会へ。「この子たちが楽しいことに使って」と3000ドルを寄付する。びっくりするシスター。
ハッピーは、バイクのメンテナンス中。ドライバーが折れてしまい、物思いに沈むハッピー。
トビーはギャンブル。そこに、元婚約者から「借金のことはもう忘れて。もう電話しないで」と電話が入る。
ウォルターは姉がいる介護施設へ。報酬が入ったというウォルターに「楽しいことに使って」とメーガン・オブライエン(カミーユ・グアティ)は言うが、「姉さんのために使う。ボクはあきらめないよ、絶対に治すから」と言う。
星を見ながらバーベキュー
ハッピーが肉を焼き、ケイブはラルフとチェスをしている。そこにウォルターがやってくる。
「メモある?」というウォルターに、ケイブが胸ポケットからメモ帳を出すと、写真がポケットから落ちる。娘と一緒に写った古い写真だ。
写真を見ながら、「家族を持つのは大変だ。弱点になる」と言うケイブ。望遠鏡を覗くペイジ親子を見ながら、「でもいいもんだ」という言葉に、「そうだな」とウォルター。
ウォルターは、ゲイブからもらったメモに何か書いてペイジに渡す。
ペイジはメモを見ながら、「月の表面のカーブに対して、オリオン座の3つ星の線は水平な接線になるのよ」とラルフに言う。「すごい!」と喜ぶラルフ。
「ありがとう」とウォルターに感謝するペイジ。
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